名演技に酔いしれたい！演技が素晴らしい洋画10選～『ソフィーの選択』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』ほか～
役者の演技が素晴らしい映画は、映画全体を重厚にし、観る者に長く余韻を残してくれると思う。
「名演技」という文脈で大好きな洋画を１０個ピックアップしてみた。
※ネタバレを防ぐため、プロットには言及せず、概略のみ書きます。
※「リンク先ネタバレあり」が付いている動画は、プロット上重要なシーンなので、映画を観たい方はご覧にならないことをお勧めします。
- 1. "Sophie's Choice"（邦題『ソフィーの選択』1982年）演者：Meryl Streep
- 2. "There Will Be Blood"（邦題『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』2007年）演者：Daniel Day-Lewis
- 3. "The Dark Knight"（邦題『ダークナイト』2008年）演者：Heath Ledger
- 4. "No Country for Old Men"（邦題『ノーカントリー』2007年）演者：Javier Bardem
- 5. "Dallas Buyers Club"（邦題『ダラス・バイヤーズクラブ』2013年）演者：Mathew McConaughy & Jared Leto
- 6. "Farewell My Concubine"（邦題『さらば、わが愛～覇王別姫』1993年）演者：Leslie Chueng
- 7. "The Fighter"（邦題『ザ・ファイター』2010年）演者：Christian Bale
- 8. ”The Silence of the Lambs” （邦題『羊たちの沈黙』1991年）Anthony Hopkins & Jodie Foster
- 9. "Manchester by the Sea"（邦題『マンチェスター・バイ・ザ・シー』2016年）演者：Casey Affleck
- 10. "A Beautiful Mind"（邦題『ビューティフルマインド』2001年）Jennifer Connelly
1. "Sophie's Choice"（邦題『ソフィーの選択』1982年）演者：Meryl Streep
世紀の名女優メリルストリープが演じるのは、ナチスの収容所を経験した過去を持つ、妖艶でミステリアスな女性、ソフィー。ドイツ語とポーランド語訛りの英語を完璧に使いこなす圧巻の演技。あまりに重い「選択」をするソフィーと、その過去の自分の選択を語るソフィー。その姿は、観終わった後もずっと脳裏から離れない。
※リンク先ネタバレあり
2. "There Will Be Blood"（邦題『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』2007年）演者：Daniel Day-Lewis
史上唯一の主演男優賞オスカー３冠の俳優、サー・ダニエルデイルイス。この映画では、 自己崩壊していく石油王ダニエルを演じる。ダニエルの魂の宿敵がイーライという青年牧師なのだが、この役者Paul Danoもいい味を出している。偽善的で不適な笑みが最高にウザい。これがダニエルの狂気を煽って、彼の運命はさらに破滅へ向かう。
※リンク先ネタバレあり
3. "The Dark Knight"（邦題『ダークナイト』2008年）演者：Heath Ledger
28歳で夭折したヒース・レジャーの遺作。バットマンの最強の敵、ジョーカーを演じる。"I'm a agent of chaos（俺は混沌の使者だ）"。ジョーカーは一介の金目的の悪人とは根本的に違う。彼の演じる圧倒的なジョーカーには、気高ささえ感じさせられる。名シーン多数。
4. "No Country for Old Men"（邦題『ノーカントリー』2007年）演者：Javier Bardem
スペインの名俳優、ジャビエ・バルデムが演じるのは、屠殺用の空気銃を持ち歩き、目の前の人間の運命（殺す/殺さない）をコイントスで決める不条理の殺し屋。不気味の極み。彼が誰かと対峙する度に、観る者の心拍数は上がるに違いない。
5. "Dallas Buyers Club"（邦題『ダラス・バイヤーズクラブ』2013年）演者：Mathew McConaughy & Jared Leto
ゲイ嫌いの生粋のロデオカウボーイがエイズを患い、懸命に闘病する。その中でトランスジェンダーのエイズ患者と出会い、数奇な友情を築いていく物語。マシューマコノイーとジャレドレトが完全に役になりきっている。職人魂。アカデミー主演・助演男優賞ダブル受賞。
6. "Farewell My Concubine"（邦題『さらば、わが愛～覇王別姫』1993年）演者：Leslie Chueng
香港の夭折したスター、レスリーチャンが演じるのは、文化大革命を含む激動の中国を生きる女形の京劇役者。演技を愛し、相方の立役に横恋慕し続ける中で、時代に翻弄され、破滅していく。彼の所作ひとつひとつがどこまでも艶めかしい。
7. "The Fighter"（邦題『ザ・ファイター』2010年）演者：Christian Bale
実在のボクシング兄弟の絆を描いた映画。クリスチャン・ベイルはこの兄弟の兄貴側ディッキーを演じる。ヤク中でどうしようもないディッキー、だけど家族を愛するディッキー。彼の弾きだすリズムがこの映画全体を支配し、映画に躍動を与えている。
8. ”The Silence of the Lambs” （邦題『羊たちの沈黙』1991年）Anthony Hopkins & Jodie Foster
監獄の連続殺人（＆人食）鬼、ハンニバル博士と若く凛々しい女性FBI候補生とのガラス越しの対話。空気の対流が止まったかのような緊張感は、ふたりの名演によってこそ絶対的なものになっている。アカデミー主演男優・女優賞ダブル受賞。
9. "Manchester by the Sea"（邦題『マンチェスター・バイ・ザ・シー』2016年）演者：Casey Affleck
乗り越えられない過去のトラウマを抱えて生きる内向的な主人公をキャシーアフレックが演じる。彼の自然な演技によって、主人公の奥深いところまで吸い込まれ、彼の苦悩を追体験する。ずしんと心に響く映画。
※リンク先ネタバレあり（ミシェルウィリアムズの演技も素晴らしい）
10. "A Beautiful Mind"（邦題『ビューティフルマインド』2001年）Jennifer Connelly
ゲーム理論を構築しノーベル経済学賞を受賞したナッシュ教授の半生を描いた映画。ジェニファーコネリーが演じるのはナッシュの妻。精神崩壊する夫を真実の愛で包み込み、支え続ける。その愛が映画全体をも包み込んで、この映画を心温まるものにしている。
